GOLDEN BEST

井上陽水 GOLDEN BEST歌詞
1.少年時代

作詞:井上陽水
作曲:井上陽水・平井夏美

夏が過ぎ 風あざみ
誰のあこがれに さまよう
青空に残された 私の心は夏模様

夢が覚め 夜の中
永い冬が 窓を閉じて
呼びかけたままで
夢はつまり 想い出のあとさき

夏まつり 宵かがり
胸のたかなりに あわせて
八月は夢花火 私の心は夏模様

目が覚めて 夢のあと
長い影が 夜にのびて
星屑の空へ
夢はつまり 想い出のあとさき

夏が過ぎ 風あざみ
誰のあこがれに さまよう
八月は夢花火 私の心は夏模様


2.ありがとう

作詞:井上陽水・奥田民生
作曲:井上陽水・奥田民生

ありがとう ありがとう 感謝しよう

微笑んでくれて どうも ありがとう
プレゼントくれて どうも ありがとう
楽しんでくれて どうも ありがとう

手を振ってくれて いつも ありがとう
気づかってくれて 本当に ありがとう
つながってくれて 毎度 ありがとう

強い人 弱い人
男の人 女の人
目立つ人 地味な人
みんな みんな ありがとう Yeah!

ありがとう ありがとう 感謝して

連れてってくれて たまに ありがとう
重なってくれて 実に ありがとう
弾き飛んでくれて 今日は ありがとう

付き合ってくれて どうも ありがとう
うまく誤魔化してくれて
どうも ありがとう
笑いとばしてくれて どうも ありがとう

近い人 遠い人
やさしい人 つめたい人
好きな人 イヤな人
みんな みんな ありがとう Yeah!

ありがとう ありがとう 感謝して
感謝しよう ありがとう


3.Make-up Shadow

作詞:井上陽水
作曲:彩目映

初めての口紅の唇の色に
恥じらいを気づかせる大人びた世界
あけすけにのぞき込む星達と月に
物憂げなまなざしの誘惑のリズム

あこがれは
鮮やかなランブリングサマーシャドウに
夢みているだけ、笑って
映画の夢
それはパラダイス、ハリウッド
誰かにバッタリ、恋がめばえたり

なにかが今日はリアルでシュールな
青いシャドウに
二匹の豹のサファイヤルビーの
あの口づけ、秘め事に
Make-up Shadowに
Make-up Shadowに
Make-up

夢見ているだけのまなざしの奥に
あやしげな色あいを忍ばせる世界
愛し合い見つめ合う思惑と謎が
音もなく混ざり合う永遠のリズム

黄昏は
様々なロンリーサマーシャドウに
見とれているだけ、決まって
デートの雨
それはメルヘン、Hard Rain
彼氏を待ったり、彼に出会ったり

なにかが今日もリアルでシュールな
青いシャドウに
どこか卑怯なイライザブルーのあの輝き、
瞳の魅力のようなミクロ微粒子の
淡いシャドウに
二匹の豹のサファイヤルビーの
あの口づけ 秘め事に
Make-up Shadowに
Make-up Shadowに
Make-up Shadowに


4.アジアの純真

作詞:井上陽水
作曲:奥田民生

北京 ベルリン タブリン リベリア
束になって輪になって
イラン アフガン 聴かせてバラライカ

美人 アリラン ガムラン ラザニア
マウスだってキーになって
気分 イレブン アクセス 試そうか

開けドアー
今はもう
流れでたらアジア

白のパンダをどれでも全部並べて
ピュアなハートが夜空で弾け飛びそうに
輝いている
火花のように

火山 マゼラン シャンハイ マラリア
夜になって熱が出て
多分 ホンコン 瞬く熱帯夜

開けドアー
涙流れても
溢れ出てもアジア

地図の黄河に星座を全部浮かべて
ピュアなハートが誰かにめぐり会えそうに
流されて行く
未来の方へ

白のパンダをどれでも全部並べて
ピュアなハートが世界を飾り付けそうに
輝いている
愛する限り
瞬いている

今 アクセス ラブ


5.最後のニュース

作詞:井上陽水
作曲:井上陽水

闇に沈む月の裏の顔をあばき
青い砂や石をどこへ運び去ったの
忘れられぬ人が銃で撃たれ倒れ
みんな泣いたあとで誰を忘れ去ったの

飛行船が赤く空に燃え上がって
のどかだった空はあれが最後だったの
地球上に人があふれだして
海の先の先へこぼれ落ちてしまうの

今 あなたにGood-Night
ただ あなたにGood-Bye

暑い国の象や広い海の鯨
滅びゆくかどうか誰が調べるの
原子力と水と石油達の為に
私達は何をしてあげられるの

薬漬けにされて治るあてをなくし
痩せた体合わせどんな恋をしているの
地球上のサンソ、チッソ、フロンガスは
森の花の園にどんな風を送ってるの

今 あなたにGood-Night
ただ あなたにGood-Bye

機関銃の弾を体中に巻いて
ケモノ達の中で誰に手紙を書いてるの
眠りかけた男達の夢の外で
目覚めかけた女達は何を夢見るの

親の愛を知らぬ子供達の歌を
声のしない歌を誰が聞いてくれるの
世界中の国の人と愛と金が
入り乱れていつか混ざりあえるの

今 あなたにGood-Night
ただ あなたにGood-Bye


6.傘がない

作詞:井上陽水
作曲:井上陽水

都会では自殺する若者が増えている
今朝来た新聞の片隅に書いていた
だけども問題は今日の雨 傘がない

行かなくちゃ 君に逢いに行かなくちゃ
君の町に行かなくちゃ 雨にぬれ

つめたい雨が今日は心に浸みる
君の事以外は考えられなくなる
それはいい事だろう?

テレビでは我が国の将来の問題を
誰かが深刻な顔をしてしゃべってる
だけども問題は今日の雨 傘がない

行かなくちゃ 君に逢いに行かなくちゃ
君の家に行かなくちゃ 雨にぬれ

つめたい雨が僕の目の中に降る
君の事以外は何も見えなくなる
それはいい事だろう?

行かなくちゃ 君に逢いに行かなくちゃ
君の町に行かなくちゃ 雨にぬれ

行かなくちゃ 君に逢いに行かなくちゃ
君の家に行かなくちゃ 雨の中を

行かなくちゃ 君に逢いに行かなくちゃ
雨にぬれて行かなくちゃ 傘がない


7.氷の世界

作詞:井上陽水
作曲:井上陽水

窓の外ではリンゴ売り 声をからしてリンゴ売り
きっと誰かがふざけてリンゴ売りのまねをしているだけなんだろう
僕のTVは寒さで画期的な色になり
とても醜いあの娘をグッと魅力的な娘にしてすぐ消えた
今年の寒さは記録的なもの こごえてしまうよ
毎日 吹雪 吹雪 氷の世界

誰か指切りしようよ 僕と指切りしようよ
軽い嘘でもいいから今日は一日はりつめた気持でいたい
小指が僕にからんで動きがとれなくなれば
みんな笑ってくれるし 僕もそんなに悪い気はしないはずだよ
流れてゆくのは時間だけなのか 涙だけなのか
毎日 吹雪 吹雪 氷の世界

人を傷つけたいな 誰か傷つけたいな
だけどできない理由はやっぱりただ自分が恐いだけなんだな
そのやさしさを秘かに胸にいだいてる人は
いつかノーベル賞でももらうつもりでガンバッてるんじゃないのか
ふるえているのは寒さのせいだろ 恐いんじゃないネ
毎日 吹雪 吹雪 氷の世界


8.夢の中へ

作詞:井上陽水
作曲:井上陽水

探しものは何ですか?
見つけにくいものですか?
カバンの中も つくえの中も
探したけれど見つからないのに

まだまだ探す気ですか?
それより僕と踊りませんか?
夢の中へ 夢の中へ
行ってみたいと思いませんか?

休む事も許されず
笑う事は止められて
はいつくばって はいつくばって
いったい何を探しているのか

探すのをやめた時
見つかる事もよくある話で
踊りましょう 夢の中へ
行ってみたいと思いませんか?

探しものは何ですか?
まだまだ探す気ですか?
夢の中へ 夢の中へ
行ってみたいと思いませんか?


9.リバーサイド ホテル

作詞:井上陽水
作曲:井上陽水

誰も知らない夜明けが明けた時
町の角からステキなバスが出る
若い二人は夢中になれるから
狭いシートに隠れて旅に出る

昼間のうちに何度もKISSをして
行く先をたずねるのにつかれはて
日暮れにバスもタイヤをすりへらし
そこで二人はネオンの字を読んだ

ホテルはリバーサイド
川沿いリバーサイド
食事もリバーサイド
Oh- リバーサイド

チェックインなら寝顔を見せるだけ
部屋のドアは金属のメタルで
シャレタテレビのプラグはぬいてあり
二人きりでも気持ちは交い合う

ベットの中で魚になったあと
川に浮かんだプールでひと泳ぎ
どうせ二人は途中でやめるから
夜の長さを何度も味わえる

ホテルはリバーサイド
川沿いリバーサイド
食事もリバーサイド
Oh- リバーサイド

ホテルはリバーサイド
水辺のリバーサイド
レジャーもリバーサイド
Oh- リバーサイド


10.心もよう

作詞:井上陽水
作曲:井上陽水

さみしさのつれづれに
手紙をしたためています あなたに
黒いインクがきれいでしょう
青いびんせんが悲しいでしょう?!

あなたの笑い顔を不思議なことに
今日は覚えていました
19才になったお祝いに
作った歌も忘れたのに

さみしさだけを手紙につめて
ふるさとにすむあなたに送る
あなたにとって見飽きた文字が
季節の中で埋もれてしまう

遠くで暮らす事が
二人に良くないのはわかっていました
くもりガラスの外は雨
私の気持ちは書けません

さみしさだけを手紙につめて
ふるさとにすむあなたに送る
あなたにとって見飽きた文字が
季節の中で埋もれてしまう

あざやか色の春はかげろう
まぶしい夏の光は強く
秋風の後 雪が追いかけ
季節はめぐり あなたを変える


11.5月の別れ

作詞:井上陽水
作曲:井上陽水

風の言葉に諭されながら
別れゆく二人が五月を歩く
木々の若葉は強がりだから
風の行く流れに逆らうばかり

鐘が鳴り花束が目の前で咲きほこり
残された青空が夢をひとつだけ
あなたに叶えてくれる

いつか遊びに行きたいなんて
微笑みを浮かべて五月の別れ
月と鏡はおにあいだから
それぞれにあこがれ 夜空をながめ

星の降る暗がりでレタスの芽がめばえて
眠りから醒めながら夢をひとつだけ
あなたに叶えてくれる

果てしなく星達が訳もなく流れ去り
愛された思い出に夢をひとつだけ
あなたに残してくれる


12.いっそセレナーデ

作詞:井上陽水
作曲:井上陽水

※あまい口づけ
遠い想い出
夢のあいだに
浮かべて 泣こうか※

忘れたままの
恋のささやき
今宵ひととき
探してみようか

恋のうたが 誘いながら 流れてくる
そっと眠りかけたラジオからの
さみしい そして 悲しい
いっそ やさしい セレナーデ

風の便りの
とだえた訳を
誰に聞こうか
それとも 泣こうか

君のことを 想うたびに 聞こえてくる
そっと淡い恋がゆれるごとに
さみしい そして 悲しい
いっそ やさしい セレナーデ

(※くり返し)


13.クレイジーラブ

作詞:井上陽水
作曲:井上陽水

粋で悲しいクレイジーラブ
愛されていても
私 ひとりが幸福を
胸に飾るだけなの
夜にゆられて
さまよう先は
もっと真夜中になれば クレイジーラブ

夏の終りの夕暮れに
消えそうな空に
夢を私がえがくのは
特に意味がないから
風に追われて
ながされている
もっと このままでいれば クレイジーラブ

星にあやしいクレイジーラブ
愛されていても
月が 私を許すなら
後もどりもしたいわ
きらめく星と
とまどう胸が
もっと こなごなになれば クレイジーラブ
もっと 真夜中になれば クレイジーラブ


14.飾りじゃないのよ 涙は

作詞:井上陽水
作曲:井上陽水

私は泣いたことがない
灯りの消えた街角で
速い車にのっけられても
急にスピンかけられても恐くなかった

赤いスカーフがゆれるのを 不思議な気持で見てたけど
私 泣いたりするのは違うと感じてた

私は泣いたことがない
つめたい夜の真ん中で
いろんな人とすれ違ったり
投げKissうけとめたり投げ返したり

そして友達が変わるたび 想い出ばかりがふえたけど
私 泣いたりするのは違うと感じてた

飾りじゃないのよ涙は HAHAN
好きだと言ってるじゃないの HO HO
真珠じゃないのよ涙は HAHAN
きれいなだけならいいけど
ちょっと悲しすぎるのよ涙は HOHOHO

HOHOHO…
HUHUHU……WA!

私は泣いたことがない
本当の恋をしていない
誰の前でもひとりきりでも
瞳の奥の涙は隠していたから

いつか恋人に会える時
私の世界が変わる時
私 泣いたりするんじゃないかと感じてる
きっと泣いたりするんじゃないかと感じてる

飾りじゃないのよ涙は HAHAN
好きだと言ってるじゃないの HO HO
真珠じゃないのよ涙は HAHAN
きれいなだけならいいけど
ちょっと悲しすぎるのよ涙は

飾りじゃないのよ涙は HAHAN
輝くだけならいいけど HO HO
ダイヤと違うの涙は HAHAN
さみしいだけならいいけど
ちょっと悲しすぎるのよ涙は

La La La………


15.ジェラシー

作詞:井上陽水
作曲:井上陽水

ジェラシー
愛の言葉は
愛の裏側
ジェラシー

窓辺にたたずんでる君を見てると
永い年月に触れたような気がする
夕焼けの空のどこかで
忘れた愛が忍び込む
流れるのは 涙ではなく汗

君によせる愛はジェラシー
春風吹き 秋風が吹き さみしいと言いながら
君によせる愛はジェラシー ジェラシー

はまゆりが咲いているところをみると
どうやら僕等は海に来ているらしい
ハンドバッグのとめがねが
はずれて化粧が散らばる
波がそれを海の底へ引き込む

ジェラシー
愛の言葉は
愛の裏側
ジェラシー

ワンピースを重ね着する君の心は
不思議な世界をさまよい歩いていたんだ
誰にも云えない事がある
泣く泣く僕も空を見る
むなさわぎで夏が来るのが恐い

君によせる愛はジェラシー
春風吹き 秋風が吹き 悲しみに暮れながら
君によせる愛はジェラシー
君によせる愛はジェラシー ジェラシー
Oh- ジェラシー


16.青空、ひとりきり

作詞:井上陽水
作曲:井上陽水

※楽しいことなら 何でもやりたい
笑える場所なら 何処へでもゆく
悲しい人とは 会いたくもない
涙の言葉で 濡れたくはない
青空、あの日の青空、ひとりきり※

何かを大切にしていたいけど
身体でもないし 心でもない
きらめくような 想い出でもない
ましては我が身の 明日でもない
浮雲、ぽっかり 浮雲、ひとりきり

仲良しこよしは 何だかあやしい
夕焼け小焼けは それより淋しい
一人で見るのが はかない夢なら
二人で見るのは たいくつテレビ
星屑、夜空は星屑、ひとりきり

(※くり返し)


17.新しいラプソディー

作詞:井上陽水
作曲:井上陽水

街が未来へ向け走る
星が夜空からはじける
なつかしいメロディー
あざやかなハーモニー
喜びのシンフォニー to me

夢を はてしない夢を
夜にまぶしい程 夢を
散りばめてジュエリー
星屑のファンタジー
新しいラプソディー to me

I love you 願いをこめて
I love you 夜空の星に
I love you あなたの胸に
I love you 届くように

夢を 飾れるだけ夢を
恋がはなやぐ程 夢を
あこがれのメモリー
にぎやかなジャンボリー
新しいラプソディー to me

I love you 瞳をとじて
I love you 想いをよせて
I love you 恋するままに
I love you 心をあけて
I love you あなたの胸に
I love you 届くように


18.長い坂の絵のフレーム

作詞:井上陽水
作曲:井上陽水

この頃は友達に 手紙ばかりを書いている
ありふれた想い出と 言葉ばかりを並べてる
夢見がちな子供たちに 笑われても

時々はデパートで 孤独な人のふりをして
満ち足りた人々の 思い上がりを眺めてる
昼下がりは 美術館で考えたり

※誰よりも幸せな人
訳もなく悲しみの人
長い坂の絵のフレーム※

生まれつき僕たちは 悩み上手に出来ている
暗闇で映画まで 涙ながらに眺めてる
たそがれたら 街灯りに溶け込んだり

これからも働いて 遊びながらも生きて行く
様々な気がかりが 途切れもなくついてくる
振り向いたら 嫌われたり愛されたり

(※くり返し)

誰よりも幸せだから
意味もなく悲しみまでが
長い坂の絵のフレーム


19.とまどうペリカン

作詞:井上陽水
作曲:井上陽水

夜のどこかに隠された
あなたの瞳がささやく
どうか今夜のゆく先を
教えておくれとささやく
私も今さみしい時だから
教えるのはすぐ出来る

夜を二人でゆくのなら
あなたが邪魔者を消して
あとを私がついてゆく
あなたの足あとを消して
風の音に届かぬ 夢をのせ
夜の中へまぎれ込む

※あなたライオン たて髪ゆらし
ほえるライオン おなかをすかせ
あなたライオン 闇におびえて
私はとまどうペリカン※

あなたひとりで走るなら
私が遠くはぐれたら
立ち止まらずに振り向いて
危険は前にもあるから
どこからでもあなたは見えるから
爪を休め眠る時も

(※くり返し)

あなたライオン 金色の服
その日暮らし 風に追われて
あなたライオン 私はあなたを
愛してとまどうペリカン


20.カナリア

作詞:井上陽水
作曲:井上陽水

人々の愛を受ける為に飼われて
鳴き声と羽根の色でそれに応える
カナリア カナリア カナリア
カナリア カナリア カナリア
盗賊は夜を祝い君にうたわせ
プリンセスからのながい恋文を待つ
カナリア カナリア カナリア
カナリア カナリア カナリア

いちばん夢を見てた人のことを教えて
いちばん恋をしてた人のことを教えて
いちばん大好きな人の名前うちあけて

少年は春を呼びに君をつれだし
老人はもの想いへ君を誘なう
カナリア カナリア カナリア
カナリア カナリア カナリア
鳥籠はいまも部屋の隅に飾られ
入口の鍵の場所は誰も知らない
カナリア カナリア カナリア
カナリア カナリア カナリア

いちばん夢を見てた人のことを教えて
いちばん恋をしてた人のことを教えて
いちばん大好きな人の名前うちあけて

カナリア カナリア カナリア
カナリア カナリア カナリア


21.ダンスはうまく踊れない

作詞:井上陽水
作曲:井上陽水

ダンスはうまく踊れない
あまり夢中になれなくて
ネコは足もとで踊り
私 それをながめている
夏の夜はすでに暗く蒼く
窓にみえる星の光近く
誰も来ないし 誰も知らない

ひとりきりではダンスはうまく踊れない
遠いなつかしいあの歌
私 夢色のドレス
あなた限りない笑顔で
足を前に 右に 後 左
風の様に水の様にふたり
時を忘れて 時の間を

La La…

今夜ひとりでダンスはうまく踊れない
丸いテーブルのまわりを
私 ナイトガウンのドレス
歌はなつかしいあの歌
部屋の中で白い靴をはいて
ゆれる ゆれる 心 夢にゆれる
夜を忘れて 夜に向って

La La La…


22.娘がねじれる時

作詞:井上陽水
作曲:井上陽水

真夜中の街角にキラリと光る
のら猫の瞳ではまさかあるまい
家出する娘には行くあてもない
おちついて考える事が出来ない

公園のベンチよりホテルの部屋で
恋人の唇が好きと動いた
勇気なら持ちなさい 得になるから
リンゴなら食べなさい 中の中まで

※そのとき夜空がゆがむ
悲しい娘もゆがむ
心と体と愛がねじれる※

娘には父親が5人も居たが
父親の会社には守衛も居ない
情熱と生産は反比例をし
社長には8人も愛人が居た

母親はいつまでも娘を探し
街中の札つきとネンゴロになる
父親はこれまでと闇に目をやり
のら猫の瞳から愛を感じる

(※くり返し)


23.なぜか上海

作詞:井上陽水
作曲:井上陽水

星が見事な夜です
風はどこへも行きます
はじけた様な気分で
ゆれていればそこが上海

そのままもそ もそ も もそっとおいで
はしからはしのたもと お嬢さん達
友達さそ さそ さ さそっておいで
すずしい顔のおにいさん達

海を越えたら上海
どんな未来も楽しんでおくれ
海の向こうは上海
長い汽笛がとぎれないうちに

流れないのが海なら
それを消すのが波です
こわれた様な空から
こぼれ落ちたとこが上海

いいからまそ まそ ま まそっとおいで
ころがる程に丸いお月さん見に
ギターをホロ ホロ ホ ホロッとひいて
そしらぬ顔の船乗りさん

海を越えたら上海
どんな未来も楽しんでおくれ
海の向こうは上海
長い汽笛がとぎれないうちに
海を越えたら上海
君の明日が終らないうちに


24.英雄

作詞:井上陽水
作曲:井上陽水

内角の高めに
快感を投げ込めボールボーイ
指先を広げて
外角に沈めてトレビアン

素晴らしいね 楽しいね
No, Beautiful Boy

八月の初めに
投げすぎて爪が割れた夜
三日月の形に
マニキュアで固めたワイドショウ

壊れそうで 悲しいね
No, Beautiful Boy

あこがれの空ライトブルー
風の流れは夢の方へ
アメリカンサマー夢のブルー
街の子供 広がる青空とけ込んで

人混みの都会に
待ち受ける無数のテレビジョン
夕暮れの砂漠に
忍び寄る孤独と夏時間

マルガリータ セニョリータ
No, Beautiful Lover

素晴らしいね 楽しいね
No, Beautiful Boy

I wonder who もしかあなたはロビンソン
I wonder who まるであなたはロビンソン
I wonder who 走るあなたはロビンソン
I wonder who きっとあなたはロビンソン...


25.ワカンナイ

作詞:井上陽水
作曲:井上陽水

雨にも風にも負けないでね
暑さや寒さに勝ちつづけて
一日 すこしのパンとミルクだけで
カヤブキ屋根まで届く
電波を受けながら暮らせるかい?

南に貧しい子供が居る
東に病気の大人が泣く
今すぐそこまで行って夢を与え
未来の事ならなにも
心配するなと言えそうかい?

※君の言葉は誰にもワカンナイ
君の静かな願いもワカンナイ
望むかたちが決まればつまんない
君の時代が今ではワカンナイ※

日照りの都会を哀れんでも
流れる涙でうるおしても
誰にもほめられもせず 苦にもされず
まわりの人からいつも
デクノボウと呼ばれても笑えるかい?

君の言葉は誰にもワカンナイ
慎み深い願いもワカンナイ
明日の答えがわかればつまんない
君の時代のことまでワカンナイ

(※くり返し)


26.ワインレッドの心

作詞:井上陽水
作曲:玉置浩二

もっと勝手に恋したり
もっとKissを楽しんだり
忘れそうな想い出を
そっと抱いているより
忘れてしまえば

今以上 それ以上 愛されるのに
あなたはその透き通った瞳のままで
あの消えそうに燃えそうなワインレッドの
心を持つあなたの願いが かなうのに

もっと何度も抱き合ったり
ずーっと今夜をゆれ合ったり
哀しそうな言葉に
酔って泣いているより
ワインをあけたら

今以上 それ以上 愛されるのに
あなたはただ恥らうよりてだてがなくて
あの消えそうに燃えそうなワインレッドの
心をまだもてあましているのさ この夜も

今以上 それ以上 愛されるまで
あなたのその透き通った瞳の中に
あの消えそうに燃えそうなワインレッドの
心を写しだしてみせてよ ゆれながら


27.夏の終りのハーモニー

作詞:井上陽水
作曲:玉置浩二

今日のささやきと
昨日の争う声が
二人だけの恋のハーモニー

夢もあこがれも
どこか違ってるけど
それが僕と君のハーモニー

夜空をたださまようだけ
誰よりもあなたが好きだから
ステキな夢あこがれを
いつまでも ずっと 忘れずに

今夜のお別れに
最後の二人の歌は
夏の夜を飾るハーモニー

夜空をたださまようだけ
星屑のあいだをゆれながら
二人の夢 あこがれを
いつまでも ずっと 想い出に

真夏の夢 あこがれを
いつまでも ずっと 忘れずに


28.TEENAGER

作詞:井上陽水
作曲:井上陽水・平井夏美

青春に僕らは海の風
青空にビーズちりばめて
ひび割れた唇に
魅せられたシンドバットは
あこがれを探し続けて

情熱に群がる鳥の群れ
目の前のセールを飛び越えて
人々は学ばずに
過ちを繰り返す
悲しみを拒み続けて

栄光のThirteen
未来のFourteen
世界はFifteen(輝きの中へ 呼び出しておくれ)
涙のSixteen(ときめきと共に 連れ出しておくれよ 今すぐ)
奇跡のSeventeeen(怖がりな僕を 抱きしめておくれ]
嘆きのEighteen, Nineteen(悲しみの外へ 連れ出しておくれよ 今すぐ)

永遠の真夏の恋の夢
恋人はハートを塗り替えて
沈み行く落日に
限りなくランドサットが
星空を廻り続けて

栄光のThirteen
未来のFourteen
世界はFifteen(暗闇の外へ 連れ出しておくれ)
涙のSixteen(想い出の外へ 飛び出しておくれよ 今すぐ)
奇跡のSeventeeen(いつまでも夢に 魅せられておくれ)
嘆きのEighteen, Nineteen (幸福の訳を 突き止めておくれよ 今すぐ)

Thirteen, Fourteen, Fifteen, Sixteen
(怖がりな僕を 抱きしめておくれ)
Seventeen, Eighteen, Nineteen
(悲しみの外へ 連れ出しておくれよ 今すぐ)


29.TOKYO

作詞:井上陽水
作曲:井上陽水・平井夏美

銀座へ
はとバスが走る
歌舞伎座をぬけ 並木をすりぬけ

新宿へ
地下鉄がすべる
そびえるビルに月まで隠れて

街は急に
空へ広がってる
星屑に手の届く
ホテルのスゥィートルーム

渋谷へ
青山の路で
恋する人は口づけを交わして

街は急に
海へ広がってる
お魚と未来都市
波と遊ぶクルーザー

Tokyo,
赤坂 浅草
まだまだ街は人を惹き付ける
街並みは夢とあこがれ
街角までが歌を奏でる


30.タイランド ファンタジア

作詞:井上陽水
作曲:井上陽水

あこがれて風はメコンに流れ
ふりそそぐ雨をコントロール
にぎやかな声が市場にあふれ
雨だれの後はタイ料理

軽やかにすべるライムの風に
戯れてそよぐ子供の髪
鮮やかな色の見知らぬ花に
誘われて進むセイルボート

愛のないハートで叫びながら
Blue Love, 青空の果てまで夢と流されて

あきらめて雪と南の恋は
呼びかける海のライフガード
うるさいな海岸線の波が
たそがれに沈むサーフボード

夏シャワー8万年の星が
限りなく空にこぼれてゆく
旅なれた人も灯りを消して
輝きも闇も消えるように

愛のないハートで叫びながら
Blue Love, 星空のかなたへ夢と運ばれて

あきらめて雪と南の恋は
サビながら沈むレンジローバー
静けさの中へ眠りの底へ
幸せは君の言うとおり
たそがれたあとも大丈夫


31.帰れない二人

作詞:井上陽水・忌野清志郎
作曲:井上陽水・忌野清志郎

思ったよりも夜露は冷たく
二人の声もふるえていました
「僕は君を」と言いかけた時
街の灯が消えました
もう星は 帰ろうとしてる
帰れない二人を残して

街は静かに眠りを続けて
口ぐせのような夢を見ている
結んだ手と手のぬくもりだけが
とてもたしかに見えたのに
もう夢は急がされている
帰れない二人を残して

もう星は帰ろうとしてる
帰れない二人を残して


32.Just Fit

作詞:井上陽水
作曲:井上陽水

ステーションワゴンに俺は乗り込んで
夜の荒野をかけているところ
バックミラーはあとを見るかがみ
ヘッドライトは前を知るあかり
チークダンスメロディー
カーラジオがからかう
メイン道路のはずれで
女がトップモードの
ドレスでタップダンス踊ってた

パンクナイトに見とれてるうちに
女は俺の横にすべり込み
スーツケースにはみ出た下着で
俺の視線のゆく先を調べた
スターダスト パラダイス
ゆく先がわからない
Red ルージュ ローズ ワイン
女はちょっとうつむき
車はUpライトに転がる

いろんな夜を転がりつづけて
知らないうちに知りすぎたけれど
今でも肌を重ねあったまま
ステーションワゴンの中で暮してる
Midnight Sexy
急カーブにUターン
女が俺にささやく
“いいのよ ずっとこのまま”
“二人はジャストフィットなんだから”
ジャストフィットなんだから

ジャストフィット HA-HA
ジャストフィット HA-HA
ジャストフィット HA-HA


33.人生が二度あれば

作詞:井上陽水
作曲:井上陽水

父は今年二月で六十五
顔のシワはふえてゆくばかり
仕事に追われ
このごろやっと ゆとりができた

父の湯呑み茶碗は欠けている
それにお茶を入れて飲んでいる
湯飲みに写る
自分の顔をじっと見ている
人生が二度あれば この人生が二度あれば

母は今年九月で六十四
子供だけの為に年とった
母の細い手
つけもの石を持ち上げている

そんな母を見てると人生が
誰の為にあるのかわからない
子供を育て
家族の為に年老いた母
人生が二度あれば この人生が二度あれば

父と母がこたつでお茶を飲み
若い頃の事を話し合う
想い出してる
夢見るように 夢見るように
人生が二度あれば この人生が二度あれば


34.結詞

作詞:井上陽水
作曲:井上陽水

浅き夢 淡き恋
遠き道 青き空

今日をかけめぐるも
立ち止るも
青き青き空の下の出来事

迷い雲 白き夏
ひとり旅 永き冬

春を想い出すも
忘れるも
遠き遠き道の途中での事

浅き夢 淡き恋
遠き道 青き空


35.積み荷のない船

作詞:井上陽水
作曲:井上陽水・浦田恵司

積み荷もなく行くあの船は
海に沈む途中

港に住む人々に
深い夜を想わせて

間に合えば 夏の夜の最後に
遅れたら 昨日までの想い出に

魚の目で見る星空は
窓に丸い形

旅行き交う人々が
時を楽に過ごすため

サヨナラは 雨の歌になるから
気をつけて 夢と夢が重なるまで

過ぎ行く日々 そのそれぞれを
なにか手紙にして

積み荷もなく行くあの船に
託す時は急がせて

帰るまで 好きな歌をきかせて
会えるまで 胸と胸が重なるまで